「総合的な探究の時間」においては、学習者が自ら問いを見出すことが求められている。学習者が見出す問いは、学習者にとって興味を強く感じる問いであることが望ましい。
望ましい理由の一つに、興味を強く感じる問いを見出さなければ探究活動を生徒が始めないことがあげられる。実際に、高橋(2013)では、「総合的な探究の時間」の前身である「総合的な学習の時間」において、生徒が関心を持つトピックを見つけたとしても、そのトピックに関連する問いに強い興味を持てないため、探究活動が始まっていかない事例を報告している。
また、探究活動の始点に限らず、探究活動の最中においても、興味を強く感じる問いは重要である。探究活動を進めていく中で、生徒たちは困難に直面することが示されている(ベネッセ教育総合研究所, 2022; Chin & Kayalvizhi, 2002; Dah et al., 2023; 福島県教育センター, 2023; 斎藤・加藤, 2023; 瀬戸崎・北村, 2023; 山田, 2023)。そのため、探究学習を進めていく際に、学習者は学習を諦めてしまう可能性が存在する。しかし、興味を強く感じる学習対象であれば、学習者は粘り強く学習に取り組んだり、深い理解につながる学習方法を利用することが報告されている(Pintrich & De Grood, 1990; Hidi & Renniger, 2006)。そのため、興味を強く感じる問いは探究学習において重要である。